藤次郎さんはおもむろに空中に手を翳す。


まるで佐助が刀を何処からか出してきたかのように、全く逆のことをやってのける。



あれは空間を繋げているんだよ。


おばあちゃんが教えてくれた。


手を翳したまわりの空間が歪んで、和室の畳らしきモノが見えはじめる。



佐助を左手で抱えて、繋がった空間に放り込む。