山沿いの国道。国道と呼ぶには恥ずかしいくらい狭いけど。



あたしはそこをひたすら自転車で進む。



薄暗くて、ちょっと気持ち悪い。



そう思った瞬間に、頭の中にノイズが流れ込んで来る。



―――……妖魔だ!


『天狗』『天狗』



しかも少しの数じゃない。



あいつと会ってから、生命の危機を感じまくっているあたし。


今回ばかりは、佐助もいないし、死ぬかもしれない。




馬鹿だった。


佐助はあたしが狙われると言って。


実際、最初も神山で襲われた。




佐助は―…