「はい次」


偉そうに踏ん反り返るな。


「佐助は今日起きたんじゃないの?」


ぶ、と 先程おばあちゃんが煎れたお茶を吹き出した。


「汚っ!」


「…っ、悪い悪い。あのさ、天狗だからずっと寝てるって訳じゃ無いの。
秋に出るなんて言われてるけど、この町じゃ天狗も自由な訳。

この弥谷町の天狗は人間に近い。…殆ど人間だな」


「へぇ。…んで、どうしてあたしは襲われたの?」