…そして。



もしも妖魔と天狗がぶつかるようなことがあれば、きっと千歳も佐助も、お互いに容赦することなく、どちらかが倒れるまで戦うに違いない。




千歳はそれを悲しく思っていた。




…佐助は、分からないけど。





ずっとずっと昔から続いてきた怨念の螺旋。



佐助も千歳も、それに囚われているに違いない。




佐助は『一人の存在』としてではなく、『天狗の頭領』として、天狗を守り、妖魔と戦う義務がある。




千歳は『妖魔の長』として、妖魔を守り、天狗と戦う義務がある。



捻れている。