与えられた部屋は、小綺麗な和室だった。



夕暮れを迎えて、木の格子窓から赤い光が入って来る。



「佐助…」



…今頃、どうしてるんだろう。


少しは後悔とか、心配とか、してくれてるのかな…




いやいやいやいやいや!そんな不謹慎な!




あたしは敵のところに居るのに―…




『天狗は躊躇いなく妖魔を屠る。』



佐助の刀には迷いがない。



殺すことばかりに特化した、戦い方。


妖魔は天狗を恨む

天狗は妖魔を恨む。




「…当然、なのかなぁ…」