やっと・・・やっとだ・・・もう、安心してもいいんだ・・・。
まだまだ先は長くこれからだというのに、もう一仕事を終えたような気持ちだった。
こみ上げる感情を抑えるのにいっぱいで、思わず言葉がつまってしまう。
「・・・あの」
「よろしければ、このお電話で診療のご予約もとれますよ?」
「・・・あの・・・ずっと、ぜんぜん何処も・・・産める、ところが無く、て・・・」
「たいへんでしたね・・・」
しみじみとした看護師の心からの労わりの言葉に、
今まで必死で堪えていた涙が堰を切ったように溢れ出た。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…