ほっとしたら涙が出そうになったが、まだまだ気は抜けないと思いなおした。
クリニックの医師によると、確か予約制限はしていない病院だったはずだ、と。
けれども、こうも言っていた。
最近はどこの病院もいっぱいいっぱいで、状況は変わっているかもしれない。
今は、やむを得ず分娩の予約件数を制限して調整している可能性もあるかも、と。
紹介状をもらった私は、その日の午後、早速その大学病院へ問い合わせした。
不安と焦りで、ひどく緊張していた。
1コールで出た代表電話の交換の女性の声はとても優しく丁寧だった。
そして、すぐに取り次がれた産婦人科外来の看護師の声も、とても親切で温かかった。
その声に幾分かほっとした私は、一呼吸おいて用件を話し始めた。