翌々日、情緒不安定と悪阻の重さに耐えかねた私は、ついに会社を休むに至った。
とても疲れていた、身体的にも精神的にも。
幸いクリニックの予約を変更することができ、すぐに受診をすることに。
心細かったが、心配して見かねた夫がなんとか半休をとって付き添ってくれた。
「赤ちゃんには問題ないので安心してください。悪阻には、漢方薬を出しましょう」
医師によると、妊娠初期で悪阻のひどいこの時期は食が細くともあまり心配ない、と。
「まだ胎児の成長に著しい影響は出ないので神経質にならないで大丈夫ですよ」
赤ちゃんが順調であることに胸をなでおろしつつ、私たちは話を切り出した。
「先生、この辺の地域で分娩予約をとれる安全な病院はないでしょうか?」
無いはずは無い、今となってはもうそう信じるほかなかった。