たったそれは横山くんと話した5日後だった…
「リオと付き合ったけどさ、なんか俺とは合わねぇわ。思ってたのと違った…だから別れよ」
自分でも思ってた。いつかは言われるんじゃないかなって…、それにあたしだって好きって言う感情で付き合ったんじゃないし、いいっかなって言う軽い気持ちだったし、気になりかけてるって言ってもそんなに彼を想うほど好きじゃなかったし…
勉強、勉強って言ってあたしに構ってくれなかったし。
だからそう言われて返す言葉も面倒になり、「いいよ」って言った。
でも…
「リオってさ、“いいよ”しか言わねぇよな。最後の俺の賭けだったのに…」
そう言ってくる彼に思わずあたしはキョトンとしてしまった。
「…賭けって何?」
「リオの気持ち探ろうとした。“何で?”とか聞いてくんのかと思った。まさか、いいよとはな…」
そう言った彼は呆れた様に呟きうっすら笑う。
思ってもいない事が突然起こり、あたしは本当に言葉を失ってしまった。
でも彼は…
「うん。でも、やっぱ俺とは合わねぇし、別れよっか」
そんな簡単な別れでもあり、そんなくだらない3週間の付き合いだった。
でも別に後悔なんてしなかった。