「仮にロバートの言うとおりだとします
このまま、ずっとイングランドの言いなりになっていろと言うのですか?」

「まさか、チャンスはあるだろ
イングランドの圧力から逃れる時がくるチャンスが」

俺はにやりと笑うと、腕を組んだ

「そういうことですか
人の死を待って、動くってことですか」

「ああ、真っ向から勝負しても勝てない相手だからな
自然とその脅威がなくなるのを待つしかない…だろ?
あいつの息子は男好きの弱いヤツだからな
スコットランドにも勝利の可能性が高くなる」

俺の言葉に、ジョン・カミンが口元を緩めた

再び椅子に座ると、テーブルの上に置いてある紙を暖炉の中に放り投げた

「あ…」

ジェイミーが立ち上がって声をあげた

「今回の件、なかったことにしましょう」

「は? 話がちがっ…」

ジェイミーが怖い顔をして、カミンと俺を睨んできた