「それでイザベラには一つ言っておかないといけないことがある」

「え?」

私はロバート様の目を見た

ロバート様はにっこりと笑っている

「この城に、仲間はいないと思え」

「ええっ?」

なんてことを言っているんですか?

どうして…ロバート様のお城なのに、どうして仲間がいないなんて

「誰もが敵であり、俺たちの会話を盗み聞きしていると思っていて間違いない
俺たちの会話はすべて、国王や暗殺集団に全て漏れていると考えていい」

「どうして…そんな風に」

「実際に、スパイがいるからだ
俺だってスパイを送り込んでいる
お互い様だ
俺に話すなら構わない
だが、他の人間には話すな
俺を殺したいと思った時は、思う存分外に話せ
でもそうでないなら、他言は無用
誰も信用するな、たよるな、甘えるな
いいな」

私はこくんと頷いた