―俺は幸せだよ、母上―

俺は心の中で、母に言葉をかけた

もう届かない言葉だけど、きっと俺の中にいる母が聞いてるだろう

俺は王になる

イザベラと一緒に、王になる

どんな困難な壁にぶち当たっても、イザベラが傍で笑っていてくれれば

怖いものなんてない気がするんだ

幼いのに、イザベラはもうすでに女だ

俺の弱い部分を知ってる

俺の醜い部分を理解している

「ロバート様」

背後から、遠慮がちに俺を呼ぶ声がした

「違うだろ?」

「ろ…ロ、ロバート」

俺が振り返ると、イザベラの顔が真っ赤になる

恥ずかしそうに指をもじもじと動かしていた

「なんだ?」

「そろそろ帰らないと、みんなが心配しますよ?」

「そうだな
腹も減ったし、弟たちのご機嫌も見ていかないと」

俺は、イザベラの腰に手をまわした