「知らないフリをするな」

「ロバート様だって」

ロバート様がフンっと鼻を鳴らした

「暗殺集団の中に、ジェイミーがいた
俺を殺したいと言っていたよ」

ロバート様の肩が揺れて、くすくすと笑い声が聞こえてくる

え?

ジェイミーに会ったの?

話しをしたの?

「ジェイミーはなんと?」

「イザベラに手紙を出した…と、言っていた
朝方、イザベラと待ち合わせをしていると」

「それで、ロバート様は?」

「イザベラの好きにさせる、と言ってある」

私の好きに?

「なら、答えは決まってます」

「そうか…なら、誰にも気づかれないように…」

私はロバート様の手を握る

ロバート様の言葉が止まり、私のほうを向いた

「イザベラ?」