不思議だよね
読めるのって
決まって良いことじゃない

『嘘言わないで
もういいから』

強く掴まれた腕を何度も振り払う
だけど決して離そうとはしない遼

「俺が見てたのは
ずっと姫だけなんだよ・・・ッ」

その姫
あたしじゃない

そう遼の心が
言ってた気がする

『その姫
誰?』

「え・・・・・・」

やっぱりね
あたし何でこういうのばっかり
分かっちゃうんだろう