悠斗先輩が私を見る。
私が悠斗先輩を見上げる。


そして、お互いの口元がゆるむ。

分かってるよ。
悠斗先輩が優しいってコト。



「試合で疲れてるのに…。ありがとうございます。」

「応援、一生懸命してくれたお礼。まぁ、お礼にしちゃ、しょぼいな。」

「助かっちゃいました。でも、お礼だなんて。私は応援するコトくらいしか出来ないから…。」


私は思わず下を向いた。

だって…。
私、役に立ててるのかな?
バレーのルールだって、まだうろ覚えだし。
みんなの迷惑になってない?

自信ないよ…。



ぐしゃぐしゃぐしゃ!!

うわっ!何!?



突然のコトに驚く私は、目をつぶってしまった。