「アイツすげーんだぜ。ジャンプの高さハンパないし、腕も長くて、肩強いし。バレーするのにピッタリの身体だよなぁ。ホント羨ましいぜ…。」


しみじみと敦史が『永瀬』を見ながら言った。



「敦史だって、それなりに背あるだろ?」

「俺なんかまだまだだよ。永瀬、去年はパッとしなかったのに。それよりもっと羨ましいのがさ…。」



もっとあんのか?

敦史がピシッと言い放つ。



「マネージャーがカワイイ!!」

「マネージャー?」



まるで、試合に負けて悔しそうな顔で言う。

「桜宮ずりーよ。なんで女子マネいるんだよ。しかも2人も!!こっちは野郎で、全く癒されねぇ…。」



ぷっ。

俺は思わず吹き出した。


それにつられてか、敦史も吹き出し、教室には俺と敦史の笑い声が響いた。