私は宮原真子。
好きな人は朝倉仁也君!

仁也を好きになったのは、これがきっかけ・・・


それは春のはじめ。
「ふでばこ忘れたー!!」
あたしはふでばこを2日目に忘れた。

やっぱ忘れるところは変わってないんだなあ・・・

「みっちー貸してえええっ・・・」
「もーまたあ?新学期なっても変わんないんだねえー笑」

そのときだった。

「ん」

仁也が差し出したのは、一本のシャープペンシルと
消しゴム。

「え・・・?」

あたしは動揺してた。
というか誰だったっけ・・と、
自分の中の記憶を探していた。

「あっ!仁也君・・だよね?」

「そう。コレどうぞ」

仁也は文房具ののった手を差し出してくる。

「ありがとうー!!」

あたしはすっごく喜んだ。興奮していた。

みっちーと飛びあってよろこんだ。

その、意外な優しさにほれたんだった。