「リナ、もう少し寝てな」

ケイは私の両肩をゆっくり押しながら布団をかけてくれた


「ケイ、どうもありがとう」


私はケイに笑いかけた


「ノープログレム」


ケイはそう言って笑うと部屋を出ていった



なんだか、訳ありそうだなぁ。だいたいなんで家を出る必要があったんだろう。

ケイはリナの境遇に疑問を感じながらデッキへと出た。バンリが静かな夜の海を見下ろしながらタバコを吸っていた


「バンリ、俺にも」


バンリはなにも言わずケイにタバコを渡し火をつけた。


「リナ、不安がってたよ。バンリが冷たいって。女の子には優しくしなきゃ嫌われちゃうよ。」


俺はそう言ったけどバンリはなにも言わずにただ遠くを見ていた。