「ピャーーー」


「キャーーー」


突然鳴き声が聞こえたからつい叫んでしまった。
ケイも箱の中身より私の叫び声にびっくりしたみたい。


「な、なに?」


箱の中を恐る恐る覗くと大きな目に長い尻尾。
オレンジ色の皮膚。


「なんだぁ、ドラゴンか」


ケイが残念そうな声をあげた


「ど、ドラゴン?」


「リナ、ドラゴン知らないの?」


「…し、知らない」


「うっそー、すげぇ」


ケイは小さなその物体を軽々と抱き上げると私の前に差し出した


こ、恐すぎッッ


そんな近づけないでよ!


声にならずケイから離れるように後ろに下がる


「どしたのよー全然こわくないってー」


いじわるく笑いながらゆっくり近づいてくる
ケイが悪魔に見える
怖がる私をおもしろがってるとしか思えない。


ケイが私に抱かせようとするから、ついに部屋から飛び出した。