「「ただいま〜♪」」
楓と桜ちゃんの声が家中に響きわたる。
バタバタバタ!!!!
なっなんだ!?
「おかえりなさい!!!」
「ママ〜あたしたちの彼氏☆」
楓が言った。
「どうもぉ。こんな子たちだけどよろしくねぇ♪」
「「あっはい…」」
ずいぶん明るいお母さんだな…
「ママうるさくてごめんね!」
楓は俺の耳元で囁いた。
「大丈夫」
俺がそう返したときだった。
ガチャン!
「ただいま。…ん?」
…今、男の声しなかった??
俺と隼人は顔を見合わせて後ろを向いた。
「楓、桜。この人たちは?」
もっもしかして…
「あっパパ!!おかえりなさい☆」
やっぱり。
挨拶しなきゃ!!!
「どうも!こんにちは!楓さんとお付き合いさせてもらってる斎藤颯人ですっ!」
「颯人??なんでそんなにかしこまっちゃってんの???」
楓はわかんないのかな〜。彼女の親(特にお父さん)に会うと色んな意味でドキドキすんだよな…
桜ちゃんの隣にいる隼人もどもりながら挨拶してた。
それを見て、楓と桜ちゃんは笑ってるし…
しかも「「うける〜」」って声を合わせながら言ってる。
そんなとき、さすが双子と思ってしまう。
そんな双子のお父さんといえば、腕を組んで立っている。