「あ、でもおまえら、あんま春日チャンと竜雄(タツオ)の前でいちゃつくなよ?」
浩樹は意味ありげに言った。
「あいつら、別れたんだって。」
休み時間。あたしはいつもの集合場所、廊下にでた。
そこには、いつもの半分しか集まってなくて、
なんだかみんな深刻そうな顔をしていた。
「………どうしたの?みんなは?」
「千晃、春日たちには気をつけた方がいいよ。」
「え?なんで…?」
「千晃、大河クンと付き合ってんでしょ?」
「うん。まぁ……」
「春日、大河クンが好きだったらしいんだよ……。付き合ってた竜雄クン、振って、昨日大河クンにコクったんだって。」
「昨日……?」
「そ。そしたら、彼女いるって言われたんだって。
名前聞いたら千晃だし。
今あの子たち、あんたと大河クンをどうやって別れさせるか、作戦立ててるよ。」