「大河、ここ…映画館……。」 抱き締められているから、声がこもってしまった。 「誰も見てねぇよ……」 …………… ごもっとも…なんだけど。 「で……っも…!」 ……反論は聞かない! とでも言うように、大河はあたしの口を塞いだ。 彼の口によって。 「………っ」 大河は、 あたしを抱き締めたまま、 キスをしたまま、 あたしを彼の膝に乗せた。