教室に入ると・・・。

「うわー。彩希きたよー。」

「どうせオール100点だろ。」

「マジうざーい。」

次々にみんな呟いた。

そんな声を私はまったく気にしなかった。

(自分が頭悪いからあんな事いってるだけ・・・。)

仲のいい人なんていない。

でも1人だけ・・・。

味方してくれている人がいる。

「彩希おはよー!」

澤海莉子(さわみ りこ)だ。

「莉子、おはよう。」

「今日テストがんばろうね!」

「うん!」

「莉子~なんでそんなヤツと喋ってんの~」

「不潔になるよ~。」

麗那(れいな)とアユミだ・・・。

「彩希は不潔なんかじゃないよ♪」

(莉子・・・。)

莉子は私みたいに嫌われているわけではない。

それどころかクラスの人気者だ。

(何でこんな私の味方してくれるんだろう・・・。)

そんなことを考えているうちにチャイムが鳴った。

(テストが始まる・・・。)