上へ上へと目線をずらしていけば、 見惚れるほど美しい顔が待っていた。 乱れた黒髪がたれて揺れる。 どこから見ても、極上の男。 でも、この人のいちばんの魅力は顔じゃない。 体でもない。 「……もうひと口飲みたい」 「だめだ」 優しく拒絶して、先生はまた唇を重ねてきた。 甘い舌に、体が熱くなる。 けれど、その分心が冷めていった。 どこまでも、どこまでも…… _______ _____