「えーなんでぇ?」
「今日の宿見つけたんだってよ。じゃーな、シキ!」
「うん。バイバイ」
顔しか知らない仲間たちに手を振って、
あたしは深呼吸してから、隣りのあなたを見上げた。
「きみは、誰だ?」
あなたはとっくにあたしを見てたみたいで、
目が合うと、強張った顔で聞いてきた。
「浅倉じゃないのか?」
「……浅倉って、誰?」
「違うんだな。……確かに、よく見ればきみの方が背が高そうだし……」
あなたの目が、露出の多い服から半分出たあたしの胸を見た。
「あたしの方が、巨乳なんだ?」
「い、いや。別にそうは言っては……」
慌てて目をそらしたあなた。