良子はそれをノートに乱雑に下書きすると、小さなため息をついた。

良子はフリーダムライダー達の生き様を想像しては、もっと必死に生きたいと思う。

必死になりたい。

だけど何に必死になればいいのか?

自分には何があるのか?

いつもそんな答えの見つからない疑問にぶつかる。

そして何日か経つと流れる日々の中で次第にその思いは薄れて、またいつものテンションに戻ってしまう。

だから結局何も変わらない。

相澤良子は変わらない。

(私は変われないんだ……)

良子はさらに深いため息をついた。