(離したいよぉぉぉ!!私だって、お前のパンツなんて見たくもないんだよぉぉぉ)

そんな良子の意志に反して指はガッチリ玉置のズボンに食い込んでいく。

もはや良子は半泣き。

「ごめんなさぁぁぁぁい」

「謝る前に離せぇぇぇぇ!!」

(腕が言うこと聞かないんだよぅ~!)

更に良子の両手は玉置のがっちりしたお尻を羽交い絞めにして。

バランスを崩しながら自転車は派手に電柱にぶつかって止まった。

(た……助かった?た、助かってるぅ!!生きてるぅ)

まずはそれを確認してから、ずり落ち気味な玉置のズボンへ視線を移した。

よし。

パンツはかろうじて見えていない。

という事は……

(ズボンの上からケツ触っただけですんだぁぁ!!ばんざーい、ばんざーい、ばんざ……)

心の中で万歳三唱する良子の前で、無言で自転車を降りて行く玉置。

「……」