「プールの時、ごめんね。あの信号待ちの時、これが言いたかったんだ──ごめんねぇ!!」

最後の『ごめんねぇ』は耳が痛くなる程の音量。

「……そういう事は叫んで言わないように。耳がジンジンするよ」

と良子。

本当はジンジンしたのは耳だけではなかったけれど。