熱くなっていた頭が風でクールダウンされるにつれて生まれるのは……

『とりあえずは、電話でよかったんじゃない?』という何とも現実的で効果的な解決法。

電話しておけば処分保留とかになったんじゃ?

(い、言えない。今更だろ……)

「どうしたの?」

黙り続ける良子を不信に感じたのか、明美が一瞬だけ振り返った。

「……いや、何でもない。あんまり横田さんが元気だから……びっくりして」

「あー、あーそっか。私、体動かすの好きなんだ。なんか気持ちいー。あ、中学までは陸上部だったんだよ」