フワッと優しい風が吹き……

時は満ちた。

「うわッ!!マジでパンツ見せんじゃねぇ!」

というシンネにニッと笑って見せた。

そして膝をさらに曲げて……

狙いは一つ。

(せーのッ!!)

「トウッ!!」

ジャガー良子のドロップキックもどきがシンネの胸の辺りに炸裂した。

「グハッ──」

ドスンッ。

シンネの上にパンツ丸出しで着地した良子は急いで立ち上がる。

もちろん良子だってお尻か痛い。

(けどッ、ポーカーフェイス、我慢、我慢)

「見たか!鉄パンツなんて履いてるもんかぁ!バーカ」

口を大きく開けたままのナルセと倒れこんでむせているシンネにそう言うと良子はドアに向かって走り出した。