（あぁ、脳ミソ使いまくった。いや、脳内筋肉を使った気がする……）

結局、とりあえずは結論と対決を先送りにするという、超のび太メールを送った良子はそのまま眠りについた。




そして翌朝──

居間に降りた良子は……

（うぎゃ！ジェ、ジェーソン!?）

ヘッドギアとフェイスマスクをした母に遭遇した。

「お、お、おはよう、ジェ……お母さん。……何してんの？」

「おはよ。あ、これ？小顔マスクよ」

ご機嫌な母の声が返ってくる。

「……ああ、通販で？」

何日か前にテレビの前で鉛筆片手に必死に電話番号を控えていた母を思い出した。

「そう。良子ちゃん、お父さんに黙っていてくれて、その代金の振り込み行ってくれたら、お釣はおこずかいにあげちゃうけど……。どうする？」

「行ってきマンモスッ！」

朝ご飯を食べてから、良子は銀行へ向かう事にした。