そんな夏休みの最終日、良子が図書館で宿題に追われていると目の前をリエが通り過ぎ、良子は目を丸くして絶句した。

なぜならば……

リエが手を振って『渋木く~ん、お待たせ』と言って走り寄った先の人物。


「そ、そんなぁぁぁ!!」

思わず小さく悲鳴をあげてしまった。

金髪でヤンキーで。

(いや……)

金髪はいい。

ピアスでもいい。

一万歩譲って良しとする。

(けどけどけど……)

良子は心の中で叫んだ。

(だいぶゴリラじゃーーーん!!)