「僕も頑張って今年は留年しないようにしたい──」

「ちょ、ちょっと待ったぁぁぁぁ!!」

「なななな、何だよ?昨日の今日じゃ、ちょっと恐いんだけど?」

気がつけば玉置がバンザイのポーズでのけぞったまま良子を見上げている。

(あ……)

あまりの驚きように良子はバーンとテーブルを叩いて立ち上がってしまったのだ。

しかしそんな事を気にする余裕は今の良子にはない。

良子は深呼吸をした。

「……玉置君?」

「へ、へい?」

正直、聞くのが恐い。

「君……何年生?」

「二年に決まってんだろ。そう言ったろ?」

(ボスッ!!おっしゃってませんけどぉぉぉ!?)

良子はクラクラする頭に左手を当てて、なんとか次の疑問を玉置にぶつける。