「そうっすよぉぉー!」

と、この状況下であまり意味のない事を叫ぶ玉置は、後から駆けつけた若いお兄さん監視員二人に『まず医務室に行きましょう』と担がれて行く。

『玉置くーん……』『ヨッちゃーん……』というまるで仲を裂かれる恋人同士の様な二人の声が、コンクリートのいくぶんヒンヤリとした室内に情けなくこだました。