「グゥ……」

喉の奥で変な音を出した玉置がドサッと崩れ落ちる。

「た、玉置君ッ!?」

「……ハァ、ハァ。生意気な口聞くからこうなるんだよッ!ハァ、ハァ──」

興奮気味なシンネが捨て台詞をはき、玉置の脇腹を蹴った。

「……シンネ、ちょっとヤバくね?」

ナルセがボソッと呟く。

「え!?いや……そ、そうか……?」

「ちょっとやり過ぎ……だよぉ。そいつ……動かないじゃん」

「え……?だって、だってよぉ……。なんか勢いで──」

なぜか仲間に責められ、しどろもどろになるシンネ。

(そうだよ!)

『勢い』でパイプ椅子なんて行き過ぎだ。

パイプ椅子で殴るなんて。

(酷い、酷いじゃないのぉ!!)