玉置は日に焼けたガタイのいい体をユサユサと揺らしてプールから上がると、荷物からキャップとメガネを取り良子達のプールに向かって来る。

そしてまた自称優等生になると、

「ヨッちゃんも行ってきなよ。マジ気持ちいいからッ!汗がスッキリ流れたぜ!」

と言う。

(玉置君、『汗がスッキリ流れた』とか言わないで……)

考えるとどうしようもなくブルーになる事実を、改めて言葉にされ良子はげんなりした。

「行ってきなよ。俺、ビーちゃんみてるし。たまにはこんなのもアリだろ。てかプール最高!!」

ほらッ!!とハイテンションな玉置に軽く肩を押されて、何となく歩き出してしまう良子。