「泣いてなんていねぇのに、なんでこんなに鼻水が出るんだろうな?な?不思議だな?」
(わざわざ聞かないでよ。また『泣いてない』って言えってか!?)
もう意地でも『泣いてない』と答えたくない良子は聞こえない振りを続行した。
『お前は泣いたんだよッ!』と、『涙流しただろ!』と言えない自分が情けなくもあり。
(言えたらどんなに気持ちいいだろう。……無理だけど)
シラけた気分で、チラッと玉置を見ると目が合ってしまった。
玉置が餌を待つペットの様に良子の答えを……
正解を待っているのがその表情から読み取れる。
よく見ればその瞳は赤みを帯びていて。
(……まぁ、元々は感動して泣いたわけだし。だいぶ勘違いだけど……)
良子の肩の力がふっと抜けた。
妹のために目を赤くする玉置。
(……仕方ないか。仕方ないよねぇ……)
(わざわざ聞かないでよ。また『泣いてない』って言えってか!?)
もう意地でも『泣いてない』と答えたくない良子は聞こえない振りを続行した。
『お前は泣いたんだよッ!』と、『涙流しただろ!』と言えない自分が情けなくもあり。
(言えたらどんなに気持ちいいだろう。……無理だけど)
シラけた気分で、チラッと玉置を見ると目が合ってしまった。
玉置が餌を待つペットの様に良子の答えを……
正解を待っているのがその表情から読み取れる。
よく見ればその瞳は赤みを帯びていて。
(……まぁ、元々は感動して泣いたわけだし。だいぶ勘違いだけど……)
良子の肩の力がふっと抜けた。
妹のために目を赤くする玉置。
(……仕方ないか。仕方ないよねぇ……)