「鈴亜ちゃん。」 告別式へ行くと喪服を着た佐絵ちゃんが立っていた。 和史と帰国したしーちゃんに支えられ、やっとの思いでここまで来た。 「鈴亜ちゃんが来てくれたから、きっと陽も喜ぶよ。」 「…ありがと。」 式は始まった。 リズム良く流れるお経も耳に入らず、ただ目の前に飾られている遺影だけを見つめていた。