ベッド脇に椅子を寄せてドサッとパパが座ると

椅子の背もたれがギシッと音をたてた。

「椅子、壊れちゃう…」

『おっ、すまんすまん』

アタシの些細な冗談にさえ真顔で返すパパは少し滑稽だったりする。

そのまま椅子から立ち上がろうとするパパに

「うそだよ、座ってて?」

笑いながら、そう言うと

キラキラと瞳を輝かせてホッとしたような、それでいて嬉しそうな

強いていうなら、ずっと欲しかった玩具を与えられた子供

そう、そんな感じ。

そんなパパは滑稽なんて通り越して、愛おしい存在かもしれない。