『俺のいないとこで俺の噂って、
ちょっと心外なんだけど?』

どの口がそんな事を言うの?

あなたがアタシのいないところで根も葉も無い、いや…根ぐらいはあったかもしれないけど、確実に葉はない、噂をしたからこうなったんじゃないの?


言いたいことは山ほどあるけど、
取り敢えず今は、いきなり出てきたコイツに唖然とした。



『一口ちょーだい』
アタシの返事を聞きもしないで、アタシの手からアイスピーチティーの入ったコップをもぎ取り、

“ちゅーぅ”って音を立てながら飲む、コイツ。


『ありがと』

そう言ってアタシの手元に戻されたコップ………



そこにあるストローの口は完全に噛まれて、ペッタンコになっていた。