『いってぇ……

…っつか、悪ぃけど
どいてくんね?』


トクン、トクン、

こんな状況なのに、
いつもより大きな鼓動を繰り返すアタシのハートは壊れてんのかもしんない。




『オイ!オイ!
っか、退けっつってんだろーがっ!!』


ゴテっ


アタシってば
この人の上にがっつり乗り上げてたらしい。

ぐいっと襟首を掴まれて押し退けられたアタシは階段の踊り場に転がった。