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それはあまりにもゆっくりと
音もなく忍び寄っていた。

ふと気付けばすぐ側にまで
にじり寄っていた。


だから気付きたくなかった。
認めたくなかった。


もう手遅れだったから。
気付いたって、どうにもならないから。


答えは、明日はとうに決まっていた。

希望なんて。
未来なんて夢みるから、
すがらずにはいられなくなるんだ。


俺は、絶対にそうはならない。


―――絶対に。


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