――この道が…わたしにしか見えない…? と、いうことは…
「一蓮托生、ってやつだね」
うららに言ったのか、彼らに言ったのか。
ソラが緩く笑いながら言った。
「──フザケんな!!」
「…………ッ!!」
今にも噛みつかんばかりに叫んだ金髪の少年に、うららは声も出せず顔を蒼くする。
そしてソラの背中にその身を隠した。
「ちょっと、うららに怒鳴らないてくださいよ、うららには何の非もないでしょう」
「怒鳴らずにいられるか!! このメンツでぞろぞろ仲良く行けってか! あぁ!?」
「……激しく不本意だが、…仕方ない」
「不本意なのはこっちも一緒だ! よりにもよって、なんでてめぇなんかと!!」
「嫌ならひとりで何処へでも行けばいいだろう。そしてさっさとのたれ死ね」
「てめぇがくたばれや!!」
その光景を見つめながらもうどうしていいか分からない気持ちでうららが呆然としていると、いつの間にか隣りにいた栗色の髪の少年が、欠伸をしながら呟いた。
「あのふたりはねぇ、学校でも会う度あんなカンジだから、気にしなくていいと思うよ」
「……へ」
「おれ達みんな、3年。クラスは違うけど。うーちゃんは?」
言って、眠たげな視線をちらりとうららに向ける。
うららはその視線を受けながら、見つめ返して。
思わず目をぱりくりとする。
――…うーちゃん? もしかしてわたしのこと?