―――――――…
昼休みの喧噪を、足早に駆ける3つの足音が響く。
廊下も階段も生徒たちで溢れていて、なかなか前に進めない。
だけど焦る気持ちを抑えて階段を駆け下りる。
生徒たちの視線を集めたけれど、気にしていられなかった。
「なんで誰もクラスくらい聞いておかねぇんだよ、うちの学校いったい何クラスあると思ってんだよクソ!」
「そんなのレオに言われたくないし自分だってそうじゃん。ていうかアオ、スタスタ歩いてるけど何か当てでもあるの?」
「1年で噂の王子様とやらがいるクラスは知っている。まずはそこからだ。外れたら全クラス回る」
「アオ、あったまいー! さすが生徒かいちょー!」
「つーかその話してたの、お前じゃなかったっけ」
「はやく会いたいなぁ、驚くよねきっと」
「まぁこのメンツで仲良く歩いてれば嫌でもみんな驚くがな」
「仲良くねぇし聞けよリオお前はよ!」
「あ、おれ扉開けるー!」