導かれた絵本の世界で、夢のような君と過ごした時間。
…幸せだった。
だから僕はもう、充分だから──ぜんぶ僕が持っていく。
君が前に進めるように。
もう泣かないでいいように。
君が抱える哀しみは、ぜんぶ僕が持っていく。
君が空いた方のその手で、いつか愛する誰かと手を繋ぎ、前を向いて歩いていけるよう…。
光り輝く未来へ、歩んで行けるよう。
君がもう二度と、孤独と哀しみに迷わぬよう。
僕の願いは…叶うだろうか。
それは僕にはもう、確認できないけれど。
僕のすべては君だった。
だから僕の人生は、とびきりのハッピーエンド。
だから笑って、うらら。
僕のいない世界でも、どうか笑っていて。
───うらら。