そこに居たのは明るい黄色のドレスに身を包む、とても美しい女性だった。

うらら以外のそれぞれも、怪訝そうな目でじろじろと見回している。
特に金髪の少年は、その鋭い視線からビームでも出せそうなほど睨み付けていた。

その無遠慮な視線に女性は微笑みを返す。


「ようこそ、ここは〝マンチキン〟。…はじまりの場所です」

「はじまり…?」


うららの言葉に女性はこくりと頷き、そして持っていた金色のステッキをゆっくりと空に弧を描くように振った瞬間。

草花が一層に咲き乱れ、空がピンク色に染まる。
きらきらと空のカケラが降り注ぎ淡く光輝いた。

夢の中のように美しい、絵本の中のような光景だった。