いい。

この際気にしない。

「君、名前はないのかい?」

木村が、私の横にぬっと現れた。

「…!!レイラ…」

「何でしってんの?」

「首輪に書いてあんだろ?」

私は、首輪を指差す。

「クウーン…」

レイラが、こちらを見て鳴いた。

「よしよし、どうしたの?喉が渇いたのか?」

私は、木村を睨む。

「な、なんだよ」

「ミルクは」

「え?」