あれから、両親には入院した事は知らされなかった。

その方がいい。





「退院おめでとう!!」

クラッカーの鳴る音が屋上に響く。

私の怪我は意外と浅く、直ぐに退院できた。

屋上では、私の退院パーティーが開かれていた。

私、友里恵、清継、レイラ、そして木村。

「…ケーキ…」

「凄いでしょ?私のママの手作りなの!!」

「初めて見た…」

「え?」

勿論、3人とも驚いた。

「あ、いや、その…うちには誕生日を祝うという習慣が無かったんだよ」