「お前さ、前の奴なんか忘れろよ。」



玲を忘れられたらどれだけ楽なんだろう。




あいつは俺の事なんか忘れてる。



それなのに俺はあの日から進めずにいる。




立ち止まったまま。




「俺、本気でバンドやろーと思ってんだ。」



俺が言ったその言葉に蓮は驚いた顔をしている。




軽音楽部の行動だけじゃつまんねえ。



バンドを立ち上げたい。


俺の夢ははっきりしたものになった。