唇を噛みしめて歩き始める。


俺の中の何かが音をたてて崩れていく。



「お前なんかにもう話しかけるかよ。」



龍の低い声。



堪えろよ・・俺。


ここまで我慢してきたんだから。




でも我慢できなかった。




俺の右手は龍の顔面を殴っていた。







全部が終わった。


俺は妙に冷静になって、そう感じた。